終戦から今年で79年。岩手の隣、秋田県の大館市では、強制的に連れてこられた多くの中国人労働者が過酷な労働と虐待によって命を落としました。「忘れてはいけない」という思いのもと今も市民によって慰霊が続けられています。

秋田県の北部に位置する大館市。かつては鉱山の街として栄えた花岡地区は、太平洋戦争中に986人の中国人が強制連行され、鉱山や工事現場での過酷な労働の末に419人が亡くなりました。
中でも悲劇的な出来事として語り継がれているのが、終戦間際の1945年6月に起きた「花岡事件」です。

飢餓と虐待に耐えかねた中国人労働者が逃亡を図り、獅子ヶ森と呼ばれる山に逃げ込みましたが、警察や憲兵隊に捕まりました。


中国人労働者はこの後、縛られたり炎天下放置されたりして、暴行や拷問を受けた100人以上が死亡したと言われています。