猛暑や大雨に見舞われた今年の夏。その影響が農家や観光地にも暗い影を落としています。こうした状況を少しでも助けたいと今、支援の輪が広がっています。

■被災の りんご園で清掃活動 地元学生ら「少しでも力に」

お盆休みの台風直撃や記録的な猛暑。そして大雨など各地で大きな被害が見られた今年の夏。大雨の被害を受けた青森県・弘前市のリンゴ園では8月20日、地元の高校の野球部員や大学生らが清掃活動に参加しました。

野球部員
「自分たちは普通に生活できているが、少しでも自分たちが力になれればと思う」

リンゴ農家
「生徒さんたちがすごく頑張り屋なので助かっています。皆さんのおかげで仕事もはかどるので本当にありがたい」

■雨が少なく野菜が育たず… “規格外”野菜と農家を救え!

千葉県・富里市で農業を営む小野沢克之さん。収穫したナスにはキズがついています。

小野沢さん
「キズがつくと世の中に出回らないんですよ」

にんじんは育ちが悪く、ほっそりした状態に。猛暑と雨が少なかったことが大きいといいます。キズがついたり、育ちが悪い野菜は本来廃棄するしかないのですが…

一般社団法人野菜がつくる未来のカタチ 鳥海孝範 代表理事
「一軒一軒、農家さんを回って野菜を回収しています」

こちらでは、野菜にキズがついたり曲がっている、規格外の野菜などを、農家の希望価格で買い取り、賛同するお店や飲食店に販売・提供する取り組みを行っています。

今年の状況について、鳥海さんは・・・

鳥海さん
「やっぱり気温が高いせいか、急に(野菜が)駄目なっちゃうっていうのは、よくありましたね」

実際に野菜を買い取り、販売しているお店では・・・

八百屋×カフェ和合堂 清水飛鳥代表取締役
「台風の影響でキズがついていますが、傷んだり腐ったりしてはいないので、普通に食べられます」

店内には、細いニンジンやミニトマトなど、スーパーには並ばない野菜がずらり。
売られている野菜を使った「(日替わり)わがままデリプレート」(1000円)など、その場で食べることもできます。

女性客
「(規格外で)形が違うと、調理が難しいかなと思いましたが、味に問題はなく、おいしくいただきました」

清水代表取締役
「単純にもったいないし、農家さんがどういう思いで野菜づくりをしているのかということを大事にしています」