種まで美味しい、カットフルーツ向けの品種改良も

井上貴博キャスター:
SNS上には「包丁とか洗い物も、生ごみも出ないから、楽」「果肉の状態が見えるからありがたい」「割高だけどちょっとずつ好きなフルーツを食べるには良い」という声がありますが、確かに最近は種類が増えました。
ホラン千秋キャスター:
すぐ捨てられないとなると、皮の部分とか生ごみが出てしまうと困る。そういったところは、カットフルーツを買うとかなりお手軽だなというふうに思います。
井上キャスター:
冷凍しても美味しいですし、やっぱりパっと食べられるという良さがあります。

その「カットフルーツ」向きの品種改良も行われています。「ぷちっと」という愛知県のスイカです。2023年から県内では試験栽培を推進しています。2024年、大手スーパーで試験販売を実際に行いました。
「カット売り向き」のスイカにはどういう特徴があるのか、通常のスイカと比べました。
種が極めて小さく、個体差はあるようですけれどもゴマぐらいの大きさの本当に小さいものもあるそうで、そうすると、むしろ食べても良いというか、食べても美味しいということで、「ぷちっと」という名前になっているようです。
また、シャリっと感が強い・固めになっているので、果肉が崩れない・ドリップが出にくいという点でカット売りに適しています。そんなカット売り向けのスイカが品種改良でどんどん出されているというわけです。
JAあいち経済連の担当者によると、「重くてスペースもとる“玉売り”は、生活スタイルの変化によって需要が減っていくだろう。小売り業者とのやりとりの中で、“カット売り”の必要性を感じた」ということで、カット売り向けの栽培を推進しているようです。
そして、カット売りをするお店も工夫を凝らしています。

カット売りのため、果物の端の部分を捨てることが、どうしてもありました。それを逆に活用し、ドライフルーツとして商品化したのがヤオコーです。しかも、砂糖漬けではなく生パインを乾燥させているので、健康志向の高い方々をターゲットにできています。
(※ドライパインは販売店舗限定、常時売り場にはございません)
ヤオコーの広報担当者によると「カットフルーツは“即食”として需要が高まっている。今後も加工の過程で出るロスの削減に取り組んでいきたい」ということで、無駄なく全て商品化できているというケースもあるようです。