“確トラ”電気・ガス・ガソリン代は下がる見通しも…“環境問題”は後退か

23ジャーナリスト 片山薫:
電気・ガス・ガソリン代については、下がる可能性があるのではないかと指摘されています。
2017年にトランプ氏が大統領になった際には、就任直後に地球温暖化対策の国際的な枠組みであるパリ協定から離脱することを決めました。
今回も“石油やガスを掘ろう”と呼び掛けているので、供給量が増え、ガソリン価格は下がる可能性があります。
トラウデン直美さん:
環境対策としては後退しそうな印象です。
環境問題は借金みたいなもので、一時的に楽になったとしても、楽をしたら、後から生態系の変化や異常気象などに大きな影響が出ます。もうすでに(影響が)出てきている中で、この流れは心配です。
23ジャーナリスト 片山薫:
トランプ氏は、バイデン政権の「EV製造に補助を出す政策」を取り消すと言っているので、この点も気候変動という意味ではマイナスに働く可能性があると思います。
トランプ氏“再選”なら「賃上げムードに水を差す可能性がある」との見方も

藤森祥平キャスター:
日本では「賃上げムード」がようやく高まりつつあるという見方もありますが、そこにも影響が及ぶのでしょうか。
23ジャーナリスト 片山薫:
賃上げムードに水を差す可能性があるといわれています。
トランプ氏は、外国からアメリカに入ってくる物の関税を上げようという保護主義的な政策をとっています。日本がアメリカに自動車などを輸出する際に関税がかかるので、ピンチになるのではないかということです。
今、日本経済は円安の中で、自動車や鉄鋼など輸出企業を中心に賃上げが行われていて、それが中小(企業)に波及するかどうかというところですが、そのムードがしぼんでいく可能性はあると思います。
トラウデン直美さん:
中小企業に広がらないと日本全体で賃上げできたことにはなりません。そこにストップがかかるのは良くないと思います。
バイデン氏かトランプ氏か、どちらになるかまだ分かりません。決まったときに、少しでも心の準備ができるよう、経済的にどういう影響があるのかなど注目していきたいと思います。
小川キャスター:
“確トラ”といわれていますが、大統領選は11月で先は長いです。18日に予定されている指名受諾演説で、トランプ氏がどんな発言をするのか注目していきたいと思います。
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※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは18日午前8時で終了しました。
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<プロフィール>
トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信
23ジャーナリスト 片山薫
経済部デスク財務省や経産省・農水省などを担当
TPPなどの通商交渉を取材