那覇地裁はRBCの取材に対し、「裁判長は花束を隠すことを条件に入廷を認めた」と回答した。その根拠として、「裁判官は法廷の秩序を維持するのに必要な事柄を命じることができる」などとした裁判所法や、裁判所傍聴規則をあげた。

裁判所傍聴規則では、傍聴人に対し、法廷のなかで所持すべきではない物の持ち込みを禁じるほか、裁判官の職務執行を妨げることなどが疑われる顕著な事情があれば、入廷を禁じることができると定めている。
今回のケースでは、裁判の進行を妨げる行動が疑われ、花束を法廷内に持ち込むべきではないと判断された可能性がある。

▽フラワーデモ主催者の女性
「納得して(法廷に)入ったというよりは、花を持って入ろうとするなら、入れないという選択しか与えられなかった。であれば、裁判を聞けないのであれば目的がずれてくるので、納得はしていないけど…」

似たようなケースでは福岡地裁が去年、同性婚をめぐる裁判で、性的多様性を象徴する虹色の腕時計や靴下を法廷内で着用しないよう原告側に求め、原告側は外すか隠すなどして裁判を傍聴したケースがあった。(神里晏朱)