福岡県久留米市のJR駅近くにある住宅街。最大で環境基準の6倍のダイオキシンが複数の井戸から検出される異常事態だが、自治体は「対策は難しい」と嘆く。駅の近くにはその昔“農薬工場”があった。長い月日をかけてゆっくりと土壌からしみ出したダイオキシンが地下水に広まってしまったのだ。取材班は、使われなくなった農薬が工場の敷地に埋められた事実をつかんだ。

◆2年前から環境基準を超過

久留米市食品衛生協会・土岐章理事「この水道です。出しましょうか。ここから出ているのがダイオキシン。魚をさばくときは冷たい井戸水がいいので使っています。今は久留米市が危ないから使うなということで全然使っていません」

土岐理事が訪れたのは福岡県久留米市の住宅街だ。住宅の井戸水から有害物質の「ダイオキシン」が検出されたという。井戸水にダイオキシンとは物騒極まりない。調査班は真相を確かめるため市役所に向かった。