冒頭陳述で検察側は、「和美被告と岡村被告の間で、つぐみさんに借金を断られた場合には、金目の物を奪い取る共謀が成立していた」「ねじったポリ袋を用いるなどの方法でつぐみさんの首を圧迫し窒息死させた」などと主張。一方、弁護側は、単独犯としての強盗については争わない姿勢を示したうえで「首を圧迫する行為をしていない。つぐみさんが死んだのは和美被告の暴行が原因でない」などと主張した。
ふたりの関係性も明らかに
今回の裁判の主な争点は2つだ。1つ目は、辻被告が姉のつぐみさんを殺したのかどうか、暴行の内容。2つ目は、強盗殺人と詐欺の犯行について岡村被告の共謀があったかどうか。
辻和美被告がきっぱり否定した、知人の岡村恵美被告との共謀。2人はいったいどんな関係なのだろうか。
冒頭陳述や証拠調べの中で、検察が明らかにしたところによると、2人は、2002年から2003年にかけて、当時働いていたごみ収集会社で出会った。
岡村被告は辻和美被告のことを「志村」と呼んだ。辻和美被告がタレント・志村けんさんのものまねをしていたからだそうだ。