サイバー攻撃を受け、深刻な被害を受けたKADOKAWA(カドカワ)。身代金を要求する「ランサムウェア」による被害は世界的に拡大し、過去最多の身代金が支払われる事態となっています。手作り解説でお伝えします。

「ランサムウェア」の手口

今回使われたランサムウェアとは「ランサム=身代金」と「ソフトウェア」を組み合わせた言葉で、身代金を要求するタイプのコンピュータウィルスのことです。

ハッカー集団が企業などのコンピュータに侵入し、データを暗号化して使えなくします。その後、「暗号化の解除」や「盗んだデータを公開しない」条件として、身代金を要求。身代金には、身元が判明しにくいビットコインが使われることが主流です。

犯行声明「ブラックスーツ」の正体とロシアで暗躍のワケ

今回、カドカワを攻撃したのが去年4月頃から活動を始めた「ブラックスーツ」と名乗るグループ。

国際ジャーナリストの山田敏弘さんは「ロシアが拠点とみられる少数精鋭のハッカー集団。警察・学校・医療機関も標的とする悪質な組織」と指摘します。

アメリカ財務省は「ランサムウェアによる攻撃の75%がロシアとその周辺から」と発表。なぜロシアなのか…

山田さんは「ロシア政府は活動を黙認している。他国から取り締まりを求められた際、外交カードとして利用することもある」としています。