汗をかいているのに乾燥するのはなぜ?
ホランキャスター:
SNSの声にもありましたが、「汗をかいて肌は湿っているのに乾燥している」というのは、結局どういうことなのでしょうか?
藤本院長:
水分は蒸発するんですね。クーラーやエアコンが効くと、余計乾燥します。皮膚というのはバリアが保たれているんですが、それが毛羽立ってきたり、ガサガサしてきたりすると、色々な刺激に弱くなります。自分の必要な水分も出ていってしまうんです。それで乾燥するということもあると思います。
あとは塩分です。汗の中には塩分が少し含まれていますので、塩分が残ってしまうと、その部分が皮膚炎を起こすので、首や皮膚が伸縮する場所に皮膚炎が多かったりします。
汗が残ることで皮膚炎になることが多いです。
スポーツ心理学者(博士) 田中ウルヴェ京さん:
駅などでエアコンの風を浴びるのはダメなんですね。
藤本院長:
本来はシャワーを浴びて欲しいですが、それも出先だとできないと思うので、汗をこまめに拭くということをしていただきたいです。
正しい汗の拭き方は?
ホランキャスター:
正しい汗の拭き方などはありますか?
藤本院長:
タオルを少し濡らして、トントンと拭くのがいいと思います。

井上キャスター:
汗をかくのはこもった熱を外に出すという作用で、気化熱などを利用することができるからあまり拭き取りすぎない方がいいというのを聞いたことがあるんですが。
藤本院長:
本当に暑い日はたくさん汗が出ます。
気化熱というのは適度に蒸発すると体温を下げてくれるんですが、気化熱が出すぎてしまうと、本当の水だと蒸発しないんです。なので、それは体温を下げることにあまり役に立っていなかったりするので、そこも注意ですね。
井上キャスター:
汗を拭くときは、凹凸のない滑らか質感の濡れタオルや、ガーゼ、汗拭きシートなどで拭くといいそうですが、汗拭きシートはあまり使いすぎない方がいいのでしょうか?

藤本院長:
汗拭きシートも水分がメインで入っているような商品などがありますので、そういう商品を選ぶといいですね。携帯もしやすくていいと思います。ただ、ゴシゴシ拭くのはあまり良くないですね。
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<プロフィール>
藤本智子さん
池袋西口ふくろう皮膚科クリニック院長
田中ウルヴェ京さん
スポーツ心理学者(博士)
五輪メダリスト
慶應義塾大学特任准教授
アスリートの学び場「iMiA(イミア)」主宰