祇園北野球部が現在、取り組んでいるのが、「メンタルの可視化」。血糖値を測るセンサーを24時間つけることで緊張と興奮の指標であるアドレナリンを分析し、メンタルコントロールに活かしています。

その研究の中でパフォーマンスが向上した1人が、新原匡球 選手(3年)です。2年生から背番号1をつけるエースです。

去年までは本番で十分に力が発揮できない新原選手でしたが、血糖値を分析した結果、本番直前の夜に血糖値が上昇。緊張していることがわかりました。

祇園北高校 新原匡球 投手
「試合の前に急激に血糖値が上がっていたりして安定していなかったので、前日や前々日にサウナに入ったり、当日に野菜を多く食べるなどして血糖値を下げるようにしたら、自分がピンチの場面になったときにいつもだったら緊張というか、すごく気分が高まってしまう場面でも、いつもより落ち着いて投げられたのが変わったなと思いました」

もう1人、3年生の 河内祥吾 選手も血糖値分析を経て勝負強くなった選手です。実は、この研究で野球以外でも思わぬ効果があったと言います。

祇園北高校 河内祥吾 選手
「(寝る前に)スマホとか見ていたら睡眠の質が下がっちゃうので、英単語とか見る時間が勝手に増えたので、模試の結果は上がりました(100位⇒30位)」

研究の中で結果を出す同期を見て、「われこそは!」と手を挙げた選手もいます。和田拓海 選手(3年)。代走など重要な場面で起用されることの多い選手なのですが…

篠原凡 監督
「気持ちが前に出すぎて、それがプレーでミスにつながったり、本人も自分が思っている以上に自分の力を発揮できないことがあったと思うので」

祇園北高校 和田拓海 選手
「(血糖値の測定)マジで怖いっす。自分は何かいいプレーをしたときのその次のプレーでいい流れで行きすぎて、自分が思ったようなプレーができないことがあるので、それを改善できたらなと思って。(夏の大会では)自分はここ一番の場面で試合に出ることが多いと思うんですけど、その場面でしっかり自分の仕事ができるようにやっていきたいなと思います」