「年金制度」理解を深めるには…

藤森キャスター:
今回の検証結果について、林芳正官房長官は「働く女性や高齢者が増え、年金積立金の運用が好調。5年前と比べると、将来の給付水準は上昇した」と説明しています。

ただ、日本総合研究所の西沢和彦理事は「高齢化が進む中、給付水準は抑制しなければいけない。『この水準は確保するからあとは自助努力などで賄って』というのが国民にとっては重要なメッセージだ」と指摘をしています。
小川キャスター:
「5年前と比べて安心できるが、自分で何とかする余力を持ってください」…どういうメッセージなのでしょうか。

伊沢拓司さん:
改善はされているが、めちゃくちゃ改善されているわけではないというのはその通りかなと思います。
私は総務省の「全世代型社会保障に関する広報の在り方会議」に出席して年金広報をやっていた時期がありますが、「公的年金シミュレーター」を作るなど伝える手段は増えて、改善しているように感じます。それを多くの人に周知するという点に関しては、まだまだ追いついていない段階かなと思います。
不安は思考を曇らせますから、国の行く末が不安になってしまうと、「もう年金を止めたい」とか「うまくいっていないのではないか」と理解が進まない現状になっているように思います。
しかし、年金制度を簡単にすると、(年金制度から)こぼれる人が出てくるので、まずは年金制度という日本経済の先行きを明るく示してくれるようなリーダー像を、政治には求めたいです。
年金について「みんなの声」は

NEWS DIGアプリでは『年金』について「みんなの声」を募集しました。
Q.将来年金だけで安心して暮らせると思う?
「安心して暮らせる」…1.9%
「暮らせると思うが不安だ」…10.0%
「年金だけでは暮らせない」…86.3%
「その他・わからない」…1.8%
※7月3日午後11時23分時点
※統計学的手法に基づく世論調査ではありません
※動画内で紹介したアンケートは4日午前8時で終了しました。
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<プロフィール>
トラウデン直美さん
慶応大学法学部卒
環境問題やSDGsについて積極的に発信
伊沢拓司さん
株式会社 QuizKnock CEO
東京大学経済学部卒
クイズプレーヤーとして活躍中