魚介類に寄生する寄生虫アニサキス。


アニサキスがついた生魚を食べてしまうと、激しい腹痛やおう吐を引き起こすことがあるのです。いったい、どんな痛みが? というか、そもそもアニサキスってなに?

「とにかく痛いです」


「食中毒でアニサキスが今、一番多い」


「防げるものだと思っています。ぼくたちが最後の砦なんでね」


きょうのテーマは、『アニサキスにご用心! 実はこれからの時期にこそ注意が必要なんです』

そもそもアニサキスとは何なのかといいますと、▽サバ・アジ・サンマなどの魚介類に寄生する寄生虫の一種です。▽長さは2~3センチ、幅は0.5~1ミリくらいで目視できる大きさです。▽アニサキスが寄生している魚介類を生で食べると、胃や腸に入って食中毒が起こり、激しい腹痛やおう吐などの症状が出るとされています。


ことし6月には元AKB48の板野友美さんがアニサキスがついた寿司を食べて食中毒になり、「出産より痛かった」と語ったユーチューブが話題になりました。


広島でもアニサキスによる食中毒の事例が出ています。

先月29日には、広島市の飲食店で生の魚介類を食べた1人が腹痛を訴え、アニサキスが摘出されるなど、広島市は先月発生した、スーパーと飲食店合わせて3件のアニサキスによる食中毒を発表しています。


アニサキスによる食中毒を避けるにはどうしたらいいのか。また、対策に奮闘する飲食店も取材しました。

2月にアニサキスで食中毒 神奈川県在住(30代)
「食べてみないとわからないと思います。とにかく痛いですよ」

神奈川県在住の男性は、ふだんから週に1回のペースで釣りに行くという大の釣り好き。


しかし、ことし2月、自分で釣ったある魚にアニサキスが入っていたそうなんです。


神奈川県在住(30代)
「サバですね」

― どのように調理して食べた?
「3枚におろして、塩にちょっとつけて、酢でしめて食べました。飲んで寝て、夜中に激痛が走って、『あ、もうアニサキスだ』と思って大きな病院に電話して、家内に車で連れて行ってもらって…」

内視鏡でアニサキスを取り、ようやく痛みが治まったそうですが、その痛みはとにかくすさまじいようで…。

神奈川県在住(30代)
― どんな痛み?
「ドリルで胃壁をグリグリやっているような感じです。もう耐えられないですね」


この耐えられないほどの痛みのメカニズムを、寄生虫などの微生物について50年近く研究を続ける広島国際大学の板羽教授に教えてもらいます。