事の始まりは、心霊体験かと思わせるような、信じがたい光景だったといいます。
浜松市中央区に住む看護師の笠井美咲さん(23)は5月2日午後11時頃、勤務が終わり、自宅へと車を走らせていました。そこで目撃したのは、三差路の車道の真ん中に立つ1人の男子児童の姿でした。
「幽霊かなって、思いました」
信じられない状況に、仕事の疲れで幻覚を見たかと思ったそうです。
「いまのは何?」
気になった笠井さんはすぐ近くに車を止め、車道にたたずむ男の子に声をかけました。
「どうしたの?」
笠井さんの問いかけに、男子児童からは返事がありませんでした。それからほどなくして、男子児童は突然動き出し、笠井さんを車に押し戻したといいます。
「このままでは、車にひかれてしまうのでは」
不安に駆られた笠井さんでしたが、近づきすぎると逃げられてしまうのではと感じ、歩き出した男子児童と少し距離をとって、後を追うことにしました。