サメの被害はこれだけでなく、垂水市漁協でも出荷前のカンパチを入れる網がこれまでに2か所で食いちぎられ、カンパチおよそ700匹が逃げ出し、被害額は600万円にのぼるといいます。

サメは垂水市の沖合いで「群れで泳いでいる」と話す養殖業者もいますが、MBCが錦江湾内の漁協を取材したところ、垂水市の海潟以外に、市内の牛根でも今年に入り、いけすがサメの被害を受けたということです。
錦江湾の魚の生態に詳しい鹿児島大学水産学部・大富潤教授です。

(大富教授)「メジロザメじゃないかなと思う。サメの中では中型。世界中の温かい海に生息していて回遊している。最近は錦江湾でも現れている。原因は海水温の上昇だと思う」
人を襲うようなサメとは言われていませんが、注意は必要です。
(大富教授)「今までこのサメによる(人への)被害の例はないが、気を付けたほうがいい。(絶滅危惧種で)数が少ないので保護が必要。水産業の観点からみると、どうしても悪者。サメの問題は真剣に考えていかないといけない課題のひとつ」

なお、錦江湾内で自治体が管理する9つの海水浴場は、今のところ予定通り海開きを行うということです。