2019年に札幌で起きた北海道警察によるヤジ排除問題。排除された市民が道警側を訴えた裁判で札幌地裁は原告勝訴の判決を出した。
 安倍元総理銃撃時間、岸田総理襲撃事件、そして今回の衆院東京15区補選での「つばさの党」代表者らの選挙妨害容疑での逮捕。これからをヤジ排除の地裁判決と結び付けて「警察が警護・捜査に委縮した」などという主張がSNSや一部メディアで相次いでいます。
 東京都知事選を前に、原告と弁護団が「根本的に事案が違う」とメディア向けに記者会見を開きました。
 何が、どのように違うのか。記者会見の全編を公開します。

(以下は6月17日のHBCニュース)
政治団体「つばさの党」の代表らが選挙運動を妨害した事件で、札幌市で起きた「ヤジ排除問題」の原告弁護団がマスコミに対して声明を出しました。

4月に行われた衆議院東京15区の補欠選挙では「つばさの党」の代表、黒川敦彦容疑者ら3人が、公職選挙法違反の疑いで逮捕されました。
この事件を受けて、22019年に札幌市で起きた当時の安倍総理への「ヤジ排除問題」の弁護団は17日、一部マスコミが「ヤジ排除問題」の司法判決が、警察による取り締まりを委縮させたという報道に対し、正確な報道をするよう求めました。 公職選挙法の自由妨害罪については、拡声器などを使って選挙の演説を妨害し、聴衆が演説を聞き取ることを困難にしてはならないという最高裁の判例があります。
弁護団は「ヤジ排除問題は市民が肉声を上げたもので、裁判でも自由妨害罪が争われていない。根本的に違う事案だ」と主張しています。