木村雅俊 さん
広島ベンチは、5回終了時にほぼ全員が気づいたそうなんですけども、そこからみんな通常どおりの振る舞いに自然になっていったんですよ。野球ではよくあるらしいんですけど、大記録がかかった投手に無用なプレッシャーをかけないようにみんな、振る舞おうということになったらしいんですけども。

それが野間選手にとっては不幸の始まりで、菊地原毅 投手コーチの行動もどうも通常モードだったものですから、野間選手にとっては、それがわからないきっかけになっていくことになってしまうんですけども。

毎回終了後に菊地原投手コーチと大瀬良投手が体調の確認でお話するんですよね。記録のことは菊地原コーチは知っているんですけども、その隣りを常に野間選手は歩いて前を通っていったりする。それは野間選手にとってはいつもの光景なんですよ。

ノーヒットノーランではなくて、本当にいつもの光景が目の前で繰り返されているので、何も感じることなく、異変を感じることなく、毎回を過ごしていくという状況になっています。

青山高治 キャスター
大瀬良投手にふつうにしゃべりかけて、距離感もいつもどおり。大瀬良投手は、野間選手が気づいていないことを知らないってことですか?

木村雅俊 さん
はい。そうなんです。みんな、自然に振る舞ってくれる中で、野間は特にその中でも自然だったというふうな話なんです。
中根夕希 キャスター
(笑)人柄でもありますけど、でもナイスアシストですよね。
木村雅俊 さん
そうなんですよ。大瀬良投手が「実は…」と教えてくれたんですけども、一番笑ったのが菊地原投手コーチの顔で、「回を重ねるごとに近寄ってくるとき、顔がこわばっていた」と。

青山高治 キャスター
なるほど。実は大瀬良投手が意外に一番余裕があったのかもしれないですね。