去年10月、水難救助訓練の最中に消防士の男性が死亡する事故があった新潟県の柏崎市消防本部。安全管理を見直し11日、およそ8か月ぶりに訓練を再開しました。

黙とうから始まった柏崎市消防署の水難救助訓練。

「いよいよ半年ぶりの水難救助訓練の再開となりました。水難救助技術の向上を目指してください。以上!」

訓練は緊張感に包まれながら始まりました。

柏崎市消防署では去年10月、20代の男性消防士が水難救助訓練中に溺れ、死亡する事故が発生。
事故を調査した第三者委員会は背景として、安全より効率を優先する環境があったと指摘し「安全最優先の共通認識を徹底する必要がある」としました。

「安全監視委員も同時に確認していきますので…」

11日の訓練では事故を受けて新たに安全かどうか監視する隊員などを5人配置。AEDも配備しました。

去年の死亡事故では亡くなった男性は休憩を含みながら24時間働いた後に訓練に参加していたことなどが明らかになっていて、この日に参加した隊員は必ず睡眠を6時間以上とっていて、朝に健康管理チェックシートの記入も行って訓練に臨んでいます。

【柏崎市消防本部 小林晴久 消防長】
「万全な安全管理体制をずっとこれから守り続けていく。それがご遺族の思い、並びに死亡消防士に対する最大の供養になると私どもは考えております」

柏崎市消防本部は、来月2日には海での訓練を予定していて、より気を引き締めて訓練を行いたいとしています。