実質賃金25か月連続減 中小賃上げで好循環は?

今週、大幅な賃上げが実現した春闘を受けた、初めての賃金統計が発表された。物価の変動を反映した4月の実質賃金は、2023年の同じ月と比べて0.7%減って、25か月連続の減少となり、過去最長を更新した。ただ下げ幅は3月と比べて1.4ポイント改善している。

また、7日に発表された家計調査によると、2人以上の世帯が消費に使った金額は、2023年の同じ月と比べて0.5%増えた。プラスになるのは14か月ぶりだ。しかし内訳を見ると、食料が2.7%の減少となるなど、支出を抑える動きは続いている。定額減税16万円、4人暮らしの40代の来店客は「貯蓄というか補填ではないが、NISAに回す」と話す。
こうした中、日本商工会議所は、2024年の中小企業の賃上げ率が3.62%だったと発表した。

日本商工会議所 小林健会頭:
賃上げをしようという意向を示しているところが7割近くになっている。防衛的な賃上げもあるが、トータルで言えば賃上げしようという機運が出てきている。みんな頑張ってやってくれている。
経済の好循環が中小企業にも広がり、実質賃金がプラスに転じるのはいつになるのか。