2011年の中日戦で7回までヒットを許さなかった能見さん

 ―――そして9日は才木浩人投手が8回無失点で7勝目。能見さんは才木投手について『まだまだ(※期待を込めて)』だと?

 「進化の途中です。ローテーションを1年間守ることによって、見える景色が変わると思うので、これを2年3年と続けていくと、また違う壁とかがいろいろ出てくる。まだまだ進化の途中です」

 ―――才木投手は8回1アウトまで無安打無得点。ノーヒットノーランまであと5人というところでした。実は、能見さんもノーヒットノーランを逃した経験があります。2011年8月9日の中日戦。ナゴヤドームで先発した能見さんは、8回に先頭打者の平田良介選手にレフト前ヒットを打たれてしまいましたが、7回までヒットを許さず、13奪三振。2回には自らタイムリーヒットを放ち、この1点を守り抜いた阪神が勝利した試合でした。何回ぐらいからノーヒットノーランを意識するのでしょうか?

 「僕はノーヒットノーランをできると思ってないので…。逆に、『いつ打ってくれるんだろう』と思いながら投げていました」

 ―――当時、ベンチはどのような雰囲気でしたか?

 「なぜかベンチの方が気にしだすので。声をかける人が少なくなっちゃうんですよ。逆にそっちのほうが…」

 ―――打たれたのはレフト前に落ちるヒットでした。

 「ヒットはヒットなんですけど、打ち取ったと思っていたので…」