
事件の発端は、被害男性に避妊具なしで性交されたトラブル
そこで一致したのは、瑠奈被告が女装していた被害男性に避妊具なしで性交されるなどし、トラブルになったことが事件の発端である点。

検察は、その怒りなどから、殺害だけでなく、もともと人体に興味があった瑠奈被告が遺体を解体して弄ぶことを企て、修被告も容認して協力と指摘。
これに対し弁護人は、修被告の殺人ほう助などの無罪主張を視野に、両親には瑠奈被告と被害男性がSMプレイをするという認識しかなく、殺害は、瑠奈被告が自宅に頭部を持ち帰って初めて知ったことなどを主張しました。
■検察の冒頭陳述
◆親子関係、生活状況
・1人娘の瑠奈被告を幼少の頃から叱ることなく、溺愛
・成人後も、望むものを全て買い与える
・自宅は瑠奈被告の物であふれ、足の踏み場がなくなる
・常に瑠奈被告の機嫌を伺い「お嬢さん」と呼び、敬語使う
・浩子被告は「私は奴隷です」という誓約書を書かされ、リビングに貼られる
・修被告も「ドライバーさん」と呼ばれ、夜通し遊ぶ瑠奈被告に付き合う
・奴隷扱いされても抗わず“瑠奈ファースト”の家族関係
◆被害男性との接点、殺害の動機
・ダンスクラブに行ってみたいと言われ、閉店イベントのことを伝える
・女装の被害男性と意気投合し、カラオケに行くと言って、ホテルで性交
・その際、被害男性は瑠奈被告との約束を破り、避妊具を使わず
・妊娠のリスクを修被告に伝え、一緒にクリニックへ
・瑠奈被告は、怒りから殺害を考え、ナイフや手錠などを購入も、両親は止めず
・中学の頃から人体の構造に興味を持ち、頭蓋骨の模型などを家に展示
・殺害だけでなく、遺体を解体して弄ぶことを計画
・修被告に依頼して、ノコギリやキャリーケースを購入
・浩子被告も「あなたにできることは、それぐらいでしょ」と言われ、エタノールやハイターを購入
・修被告が瑠奈被告に告げずに被害男性に電話、会わないよう要請するも拒まれる
・ホテル内でSMプレイを装ってアイマスクを付けさせ、手錠で緊縛してカメラ撮影
・瑠奈被告は「お姉さんが一番、反省しなきゃいけないことは、私との約束を破ったことでしょ」などと話し、ナイフで突き刺して殺害
・頭をノコギリで切断してキャリーケースで運び出し、修被告の車両で自宅まで運搬
◆殺害後の状況
・浩子被告は遅くとも7月3日には頭部の隠匿を知ったが、24日まで容認し、瑠奈被告と生活を続けた
・瑠奈被告から頭部を損壊する様子の撮影を頼まれ、容認
・修被告にLINEで「撮影カメラマンするでしょ?」と伝える
・修被告がビデオ撮影
・浴室にハンガーとS字フックでザルを吊るし、そこに剥ぎ取った皮膚を干して「私の作品を見て欲しい」
・修被告にも「見せたい」と言われると、LINEで「よろしかったら、お嬢さんの作品をご覧くださいな」