品川・名古屋間を最短40分で結ぶ「夢の超特急」リニア中央新幹線。10年前から順次工事が始まりましたが…

(静岡県 川勝平太前知事 2017年)
「全てデメリットしかない。この工事を静岡県ですることに対し、断固猛省を求めたい」

静岡県の川勝前知事が「水」や「生態系」など環境問題に懸念を示し、静岡工区は7つの県のうち唯一未着工になっています。

(JR東海 丹羽俊介社長 去年4月)
「誠心誠意、ご説明を尽くしていきたい」

JR東海は面会を重ね、県の理解を求め続けてきましたが、2017年の工事契約締結以降、約6年半、両者の距離が大きく縮まることはありませんでした。

(川勝前知事)
「この職を辞そうと思っております」

しかし、川勝前知事が自らの失言で辞職すると事態は大きく動き始めます。

(斉藤鉄夫国交大臣 6月4日)
「あ、鈴木知事!どうもご無沙汰しております」

5月26日の静岡県知事選で当選した鈴木康友知事は4日、リニア工事をめぐって静岡県知事としては初めて国土交通大臣と1対1で面会。

さらに、その翌日にはJR東海の丹羽社長と初顔合わせも。

面会後、鈴木知事は…

(静岡県 鈴木康友知事)
「推進していく必要があると思っているが、大井川の水資源の確保と南アルプスの生態系保全、この両立を図るという方向性は堅持していく」

南アルプスを貫く静岡工区。屈指の難工事が予想される中、早期着工のカギは「水問題」の解決ですが、水を巡る問題は静岡以外でも。