脳科学と人工知能=AIを融合させて、脳卒中などでまひした手の回復を手助けする…そんな最新の医療機器が、鹿児島市の病院に九州で初めて導入されました。

(記者)「医療スタッフが研修しているこの機械、麻痺した手や指を動かそうとする脳波をとらえる機械です」

鹿児島市の田上記念病院が導入したのは、BMIと呼ばれる最新のリハビリ機器。慶応大学のスタートアップ企業が開発・製造したもので、1台およそ800万円です。

6日は、患者のリハビリをサポートする理学療法士が使い方を確認しました。

頭に装着した機器で患者の「指を動かそう」とする脳波を読みとり、腕に取りつけた機器を通じて筋肉に微弱な電流を送って刺激することで、指の動きをサポートします。脳科学とAIを融合した仕組みで、指を動かす感覚の回復が期待できるということです。

田上記念病院では脳卒中の患者を年間200人以上受け入れていて、半数近くに手足にまひなどの後遺症が残るといいます。

(田上記念病院リハビリテーション部 川上剛部長)「(患者に)手を動かすイメージを早い段階でつかんでもらい、いろんなリハビリにアプローチをつなげていく」

BMIを導入した病院は九州では初めてだということで、来週から患者のリハビリに活用する予定です。