■「隔離は諦めた」大人側がマスクで対処 子どもの歯磨きはお風呂場で
その諦めたことのひとつは「無理に子どもを隔離する」ということです。
「無理に子どもだけ隔離することで、子どものメンタルを傷つけてしまう」というふうに思ったそうです。
なので、「子どものマスク着用を諦めて、大人が『飛沫を吸い込まない』」という対策に切り替えたというんです。

田代院長の自宅はゾーニングも変えました。子どもをひとつの部屋に入れておくということではなく、子どもたちが自由に過ごせる場所を、大人は「マスク着用ゾーン」にします。
そして田代院長の仕事部屋。ここはマスクが外せる場所、子どもが入らないようにするというふうに分けました。
担当も決めました。田代院長=長男担当、奥様=長女担当。そして一緒に寝るとき、大人は医療用マスクをしたまま眠ったということです。

また、長男(3)がまだ自分で歯磨きが出来ないので、風呂場で歯磨きをしました。風呂場は湿度が高くエアロゾルが舞いにくいことから感染リスクが下がるということで、風呂場で子どもの歯は磨きました。
ホラン千秋キャスター:
田代院長は実際に体験してみて初めて「こういうことなんだ」、「これができるんだ」、「これができないんだ」ということを実感したということでしょうか?
ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長:
そうですね。今までは教科書的な対応を患者さんには説明していたんですけど、実際に自分の身に起こると、未就学児なので僕らの指示もなかなか入らないですし、飛沫をずっと出してる状況なので、いかに吸い込まないかというところに主眼を置いて対応しましたが様々な問題がありまして、割り切ったところは割り切ったかなと思ってます。
井上貴博キャスター:
割り切れるところを割り切りつつ、子どもに何かを強いるという考え方からの転換で大人ができることをとにかくやるという考え方ですか?
田代院長:
そうですね。子どもにとってはコロナになってしまって外にも行けない、制限が非常に多くてメンタル的にもダメージが大きいので、それ以上追い込むのもかわいそうだったので、我々の方をいかにして守るかということに主眼を置きました。