本坑と並行に伸びる「避難用トンネル」

佐野さん「避難坑が延長約4.9キロで、断面の有効幅員として、横が4.7m 高さが3.8mになっています」
記者「本坑と別にトンネルがあるんですね」
非常口を抜けた先にあったのは、本坑と並行に伸びるほぼ同じ長さの「避難用トンネル」。このトンネルを使って、外へ逃げることができます。

「滝室坂トンネル」の本坑貫通は、去年6月。では、この「避難坑」はいつ掘ったものなのでしょうか?
佐野さん「(避難坑で)水の量や地質の層を確認しながら、その結果等を踏まえて、実際に大きい断面がある本坑を掘っていく」
実は避難坑は地質調査のために掘ったトンネルを再利用したもの。通常の工事では、本坑よりも200~300メートルほど先行して掘り進めていくといいます。
この避難坑が、本坑の完成を大きく左右します。