ここ数年、京都・祗園で問題になっているのが芸舞妓を追いかけ回して、無断で撮影する「舞妓パパラッチ」。祗園では、インバウンドの回復とともに“オーバーツーリズム”が深刻化。特に観光施設ではない、一般住宅への迷惑行為が相次いでいます。
一方、山梨でも、あの”富士山ローソン“問題に進展がありました。
外国人の宿泊者 過去最多に 4月のべ1300万人超

日比麻音子キャスター
観光庁の「宿泊旅行統計調査」によりますと、4月に日本の宿泊施設に泊まった人は、全体でのべ5096万人でした。そのうち外国人がのべ1315万人となり、1か月間としては過去最多となりました。外国人宿泊者の割合でみると、全体の25.8%、宿泊者の4人に1人が外国人ということになります。
富士山“黒幕” 10数個の穴 新素材に交換へ

その影響でしょうか、様々な問題が発生しています。山梨県富士河口湖町のローソンでは、屋根越しに富士山が見えるということで、外国の方のみならず、日本の観光客が大勢押し寄せるなど、人気の撮影スポットとなってしまいました。
富士河口湖町では交通事故の可能性もあるということで、目隠しの黒幕を設置したのですが、5月28日、その黒幕に十数か所の穴が開いていることを確認しました。
町の担当者によりますと、黒幕の素材は農業用の遮光ネットを使用していたそうです。今後は新素材への交換に着手するそうで、▼穴をあけにくい ▼風を通しやすい ▼カメラ撮影しにくいサンプルを取り寄せているといいます。
東京大学 斎藤幸平 准教授:
観光客が大勢押し寄せる場所では、ゴミ問題、渋滞や騒音、トイレマナーなど、様々な問題が起きてしまいます。一部のお店は儲かるかもしれませんが、そこで暮らしている人たちにとっては迷惑でしかありません。恩恵を受けられないのも、不満をさらに高めるのではないでしょうか。