“迷惑行為”対策 八坂神社でも 福岡・太宰府では“ごみ散乱”

日比キャスター:
京都の烏丸通など主要道路では、観光バスの路上駐車・待機などが渋滞悪化の一因となっているそうです。京都府警は5月28日~30日まで指導・取り締まりを実施し、46台のバスに指導をしたということです。

さらに、八坂神社では、鈴の緒を過剰に振る行為が相次ぎ、鈴の落下などの危険・迷惑行為につながるということで、5月25日から夜間(午後5時ごろ~翌午前6時ごろまで)は本殿の鈴を鳴らすことを禁止することにしました。

福岡の太宰府天満宮では参道の各所にごみが散乱し、ポイ捨て禁止の掲示板を設置しても、なかなか解決しないといいます。

太宰府市の観光客は年々増加し、2023年には881万人となったそうです。楠田大蔵 太宰府市長によりますと「太宰府市は、人口7万人の100倍を超える観光客が来る」と話しています。

そこで28日、太宰府市はオーバーツーリズム対策として予算約3000万円を計上しました。
▼近隣住民らとの対策会議設置 ▼駅などにデジタルサイネージ ▼福岡空港で外国人マナー啓発のための“コンシェルジュ”などを行うそうです。

市の西山英毅さんは「外国人による、民家の敷地へのポイ捨ても大きな問題。ごみ箱の数を増やすなど対策をしていきたい」と話しています。

東京大学 斎藤幸平 准教授:
文化によって異なりますが、マナーは守っていただきたいですね。今までのインバウンド対策は、安いからたくさん来てくださいという、量にばかり目がいってしまいました。これからは、地域の伝統やローカルなお店にリスペクトを持ってくれるような方たちに来ていただけるよう、各自治体は質に力点を置きながら宣伝やアプローチをする必要があると思います。

南波雅俊キャスター:
撮影禁止の場所だと伝えると「写真を消せばいいでしょ」という人もいます。なぜ禁止なのか、どう伝えればいいのでしょうか。

東京大学 斎藤幸平 准教授:
禁止、禁止と言うと、嫌な感じになってしまいます。日本文化について飛行機内、空港内でデジタルサイネージ等を使って伝えないといけません。

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<プロフィール>
斎藤幸平 さん
東京大学准教授。専門は経済思想、社会思想。
著書『人新世の「資本論」』50万部突破。