住宅ローンの固定金利などに影響する長期金利が、きょうも上昇しています。

きょうの債券市場で、長期金利の代表的な指標である10年物国債の利回りが一時、1.075%をつけました。2011年12月以来、12年半ぶりの高い水準です。

上昇が続いている大きな要因は、日銀が「金融政策の正常化を早めるのではないか」という観測です。

日米の金利差を背景に円相場が1ドル=157円台前半という歴史的な円安水準が続いていることから、円安に対応するため“日銀が来月の会合で追加の利上げや国債の買い入れ減額に踏み切るのではないか”という見方が広がり、長期金利上昇につながっています。

市場関係者は、「おととい内田副総裁が国際会議で『今回こそはこれまでと違う』などと発言した影響が大きい。アメリカの長期金利の上昇も日本の長期金利の上昇圧力となっている」と話しています。

長期金利の上昇は、住宅ローンの固定金利などに連動して家計に影響するほか、企業が資金を借り入れる際の負担にもつながることになります。