岸田総理は今なぜ定額減税を行うのか?
次にこの定額減税をなぜ今やるのかということ。まず一つは物価高対策。いろいろな物が値上がりして苦しんでいる国民の負担を和らげるという目的です。そしてもう一つが岸田総理の言う税収増加分の還元。これは専門家によっても意見が分かれるようです。
経済評論家の加谷珪一さんは『見かけの税収が増えてるだけで、実際日本の財政状況が良くなったわけではない』と話します。
消費税で考えてみます。1000円で物を売ると、消費税10%の100円の税収がありました。ここで例えば物価が2割上がり、1200円になると、消費税は120円になり、税収は20円増えます。これにより税収が増えて見えるということです。ただ、この税収で国が例えばインフラを整えるとき、全ての物価が上がっていて支出も増えるため、結果的に財政は潤っていないのではないかという意見です。