こまめな掃除で産卵させない

もちろん増やさないことも重要です。
植木鉢のお皿や、ペットボトルの蓋、捨てられたコンビニの袋に溜まった水など、2~3ミリあれば蚊の産卵場所になってしまいます。
イエカは、わずか10日で成虫になります。ベランダや庭の片付けをこまめにしてください。
長島孝行教授:
大型のテーマパークなどに蚊がいないのは分かりますか?あれはちゃんと管理しているんです。
水溜りを作らない、作ってもすぐに流す、ゴミをきちんと管理する、こういうことをするだけでも違うんですよね。
デング熱以来行政も公園を管理するようになった。とてもいいことなので、一般の家庭でもやっていただければと。
「蚊」に学ぶ

蚊は「かゆい」以外に、ウイルスを媒介するという怖さもあります。
長島孝行教授:
アメリカでは「西ナイル熱」が流行していて、何百人も亡くなっているんですよ。
ヤブカやイエカもそれを媒介する可能性があります。
これだけインバウンドが増えている現在、西ナイル熱も含めて日本に入ってくるのはそう遠い未来ではないだろうと思います。
上地雄輔:
蚊はなんでウイルスにやられないんですか?
長島孝行教授:
すごく良い質問です。
ずっと謎だったんですけど、ごく最近、蚊はウイルスのDNAを折り畳んでしまうということがわかりました。体の中に入ったウイルスのDNAをおかしくしてしまう。そのメカニズムを利用すれば新しい新薬ができる可能性もあります。蚊に学べばいいわけですね。
弁護士 八代英輝:
蚊が血を吸う技術を応用した、痛くない注射針も作られましたもんね。
長島孝行教授:
蚊も、悪いところももちろんありますよ。ですが良いところもあるので、そこを僕らは学んでテクノロジーを少し進めています。
(ひるおび 2024年5月17日放送より)
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<プロフィール>
長島孝行氏
ヤマザキ動物看護大学 動物人間関係学科教授
著書に『蚊が脳梗塞治す!昆虫能力の驚異』など