復活のカギは、軸足となる左足、そして、その根幹となる臀部(お尻)の意識でした。この改革により、ストレートと同じ軌道に見える奪三振率の高いフォークが復活を遂げました。

さらにフォークで空振りが取れることにより、今シーズンの特徴でもあるフォアボールの少なさにつながる相乗効果もありました。

栗林良吏 投手
「フォアボールの数は、ことしは自分の中ではすごく手応えを感じているというのか、ストライクゾーンで勝負できることが多くなっているので、そこはここ4年間で一番いいのかなとは思っています」

年度別フォアボール(5月19日時点)
2021 28
2022 15
2023 19
2024 3

― その要因は?
「やっぱりフォークボールを振ってもらえているのが一番なので、低目のフォークボールを振ってもらえなくなると、おのずとカウントが悪くなってフォアボールが増えたりだとかヒットを打たれる確率が増えるので、ことしはその点、フォークボールで空振りが取れたりだとかっていうところがあるので、自分に有利なカウントに持っていける確率が高くなったのかなと思います」

ストレート・変化球、全てが1級品と呼び声の高い栗林ですが、やはりフォークの完成度は生命線であり、ピッチングの全てのバランスをとっています。

そして、自身と向き合いながら重ねたセーブは(5月19日)現在、98個。本人にとっては通過点でも、あと2つに迫った100セーブは周りに支えられたからこそのものだと謙虚に振り返ります。

栗林良吏 投手
「この100セーブに近づいているのも、1年目から起用してくれた佐々岡(真司)さん(前監督)のおかげですし、新井さんになってからも、自分が調子悪くても9回に上げてくれることが多かったので、自分の力というよりかは首脳陣の方々が9回のマウンドに上げてくれたおかげなんですけど」

クローザーとしてゲームの勝敗を最後に請け負い続ける栗林良吏。首脳陣・チームメート・ファンの期待を一身に背負いながら勝利を告げるセーブをこれからも重ねていきます。

栗林良吏 投手
「昨年、矢崎(拓也)さんがずっとクローザーをやられていて、島内(颯太郎)もずっと(調子が)よくてというところで、ことし、開幕から新井さんに9回を投げさせてもらえているので、そういうプレッシャーと今度こそ新井さんの期待に応えたいっていう気持ちだけで今はマウンドに上がっています」

  ◇  ◇  ◇

石田充 アナウンサー
1年目から守護神を務めるのが、そもそも異例だったわけなんですけれども、ことし、4年目で98セーブ。あと2試合で2セーブを挙げると、NPBの日本人、試合数でいうと最速記録ということになります。今週中にもその歴史が変わるかもしれません。

RCC野球解説者 天谷宗一郎 さん
ぜひ、達成してもらいたいです。ただ、1つ聞いたんですけれども、石田アナウンサーが、栗林投手インタビューの聞き手ですよね。「聞く “数字” の内容が浅かった」って。けっこう栗林投手はいろいろと自分で予習して臨んでくれていたらしいです。

石田充 アナウンサー
終わった後に「石田さんにしてはちょっと “数字” の深掘りが浅かったですね」と…

田村友里 キャスター
指摘を受けたんですね(笑)

石田充 アナウンサー
逆に栗林投手に「何の “数字” がことし、気になりますか?」と聞いたら、やっぱりフォアボールの少なさ。3個あるんですが、うち1個は申告敬遠ですから。なかなか、ことしはなくって。ルーキーイヤーはヒットの数よりフォアボールの方が多かったんです。全然、ことしはそういう傾向はないんですけど、もうちょっと本人的には違う “数字” を深掘ってほしかったらしいんですけれども…

天谷宗一郎 さん
次回、リベンジですね。

石田充 アナウンサー
まだまだ数字がついてくる栗林投手です。

(RCC「イマナマ!」カーチカチ!テレビより)