沖縄で最も遅い梅雨入りの年 近畿や四国では「梅雨入り発表」なし

沖縄で最も梅雨入りが遅かった1963年。逆に東海(5月4日)、関東甲信(5月6日)、中国地方(5月8日)と、観測史上最も早く梅雨入りが発表されています。沖縄よりもほぼ1か月前の5月上旬に梅雨入りが発表されました。

この1963年は、4月から6月末にかけて、前線が本州の南岸付近に停滞することが多く、4月下旬から6月中旬を中心に九州地方から関東地方で雨の日が多くなった年でした。この長雨の影響で、麦や野菜、果樹など農作物に大きな被害が出て、農林水産省統計部の資料では、農作物被害が986億円に達したとされています。
そして近畿地方や四国地方では「梅雨入り」そのものが特定できずに発表されなかったという異例の年でした。
沖縄で2番目に梅雨入りが遅い2018年は、九州北部から関東甲信にかけてはほぼ平年並みの梅雨入りとなっています。1976年は四国や九州南部では早く、その他は平年並み、2008年は九州北部から関東甲信にかけて平年より早めの梅雨入りです。

さらに沖縄地方で5月20日に梅雨入りした年が過去に4度ありますが、こちらは全体的に見ると平年並み、または平年より遅くなっています。
過去の統計資料を見る限りでは、沖縄の梅雨入りが遅いことと、九州や四国、本州の梅雨入り時期について、なにか関係があるようなことは言えなさそうです。
来週になると九州から本州にかけても雨の日が多くなって来る予想です。暑さの質もカラッとした暑さから徐々に蒸し暑さも増してきそうです。