春の運動会シーズンが始まりました。
かつて運動会と言えば、朝早くからの“場所取り”と、家族で食べる豪華なお弁当が風物詩でしたが、今の運動会事情はどうなっているのでしょうか?

令和の運動会はここが変わった!

小学3年生&母親
「80m走と、ダンスをします。」
「暑さが厳しいということで、時間短縮で競技を減らしているのかなと」

小学2年生の父親
「学年単位で時間を分けてやっているんですよ。子どもの学年を見に行くだけで30分で運動会が終わるので、少し物足りない」

小学生・年少の母親
「今はお弁当がない。各自(で食べる)というのは一番変わって、悲しいところかなと思います。」

校長歴10年・教育コンサルタントの田畑栄一氏に、最近の運動会の傾向を聞きました。

◆午前中で終わり
熱中症対策や、お弁当作りなどの保護者の負担軽減、教員の働き方改革にも繋がる

◆危険な競技を控える
かつて、組体操による事故は年間8000件以上。子どもの安全面を最優先し、組体操や騎馬戦などの危険な競技を控えている学校も

◆競技の結果に順位をつけない
人との競争ではなく、自らの目標に取り組む気持ちや姿勢を育成する

◆学年ごとに入れ替え
効率よく観覧できる

コメンテーター 大迫あゆみ:
子どもの学校では熱中症対策で帽子は必ず着用ですし、大人がつけるようなラッシュガードを着て、全身真っ黒でもOKですね。帽子だけ一応赤か白かだけ見えるようにしておけば。

恵俊彰:
長男ぐらいまでは、お弁当のお重を持って、おじいちゃんおばあちゃんが来てという感じでしたけど、やっぱりコロナで特にこの3年は全くなかったから、そこで相当変化があったという気がしますね。

コメンテーター 井上咲楽:
お弁当が各自というのは、私はいいなと思います。小学生・中学生のときは家族と一緒にお弁当を食べるのが恥ずかしくて、ちょっとありがたいなって思っちゃいました。

令和のトレンドは“時短競技”

令和では、競技にも少し変化が。

玉入れとダンスを融合した『ダンシング玉入れ』では、ダンスの合間に音楽が止まり、子どもたちが一斉に玉入れ。
時短につながるだけでなく、子どもたちの顔が見えにくかった玉入れが、ダンスを取り入れることによって笑顔や楽しんで踊る様子を見られるようになりました。

スタイル変化で学校を居心地の良い場所に

田畑氏は、運動会のスタイルが変化することによって
▼運動が得意な子は、苦手な子の気持ちを理解しみんなで楽しむ気持ちが育つ
▼運動が苦手な子は、順位付けがなくなることで心理的に安心できる
相互に温かい関係性を築くことができたら、学校は居心地のいいところに変わっていくのではないかと話しています。

(ひるおび 2024年5月20日放送より)