新型コロナにかかる患者が爆発的に増えている福岡県の医療機関からは“医療崩壊”を訴える声が相次いでいます。街のクリニックの負荷も高く、医師は重症化するリスクの高い人がすぐに受診できないことを危惧しています。
患者から「何で待たせるんだ!」精神的につらい

福岡市中央区にあるとみた内科クリニックは、午前中は通常のかかりつけ患者の診察を行い、午後から発熱外来に対応しています。
これまでほぼすべての発熱患者に対し検査を行ってきましたが、今月から予約枠を30人までに制限しました。対応する医師と看護師は約5人。患者が多いときには待ち時間が4、5時間になることもあったといいます。
富田直史院長「第7波が始まって1日100人超えることがあり、さすがに私どもスタッフも疲弊してしまって。全部診療したいがマンパワー的に難しい。何でこんなに待たせるんだとか。僕たちも一生懸命頑張ってしたいんですけど、精神的にとてもつらいですよね、みんなのためにと思ってしていますけど、なえちゃいますよね」

電話対応「すみません今ですね人数を制限して時間ごとに受付してまして」
患者の人数は制限したもののスタッフは5日も朝から電話の対応に追われていました。医療崩壊とも言われる今の状況について富田院長は治療が本当に必要な人や重症化リスクの高い人がすぐに受診できるよう政府や自治体がシステムを構築してほしいと訴えます。

富田院長「問題点としては会社とかも病院できちんと診断書を出さないと休みにしないとか、保険も病院で検査をして陽性証明を出さないと保険が出ない。その辺がかなり負担になっている。そういう部分がなくなるとリスクが高い人を診られます。スタッフが体力的に持つかどうかですよね、暑い時期だからきついからですね。なんとか乗り切るしかない」