検査の結果、ある一定の周波数が聞こえなくなる「感音性難聴」とわかりました。左右の耳で別の音を聞き分けなければならないパイロットにとって仕事を続けられないことを意味していました。

(津野拓士さん)「きのうまで飛んでたのに、現代医学では治せないといわれて。すごく荒れた、何か虚無感というか」

そばで見てきた家族にとっても辛い日々でした。

(妻・香代さん)「現実がわかってきたときに、すごく辛かっただろうなと思っていた」

航空会社を退職した後も、空港近くで離着陸する飛行機を眺める日々が続いたといいます。

(津野拓士さん)「目の前を離着陸している飛行機は、一緒に頑張った友達や先輩が一生懸命やっていて、何やってんだろうと思って」