強い臭いを出すため敬遠されるカメムシが今年、全国で大量発生しています。特に果物に深刻な被害を与えるため、福岡県は先週、注意報を発表し果樹園は被害を懸念しています。

例年秋に増える「カメムシ」すでに大量発生

照明に群がる大量のカメムシ。去年の秋に佐賀県武雄市で撮影された映像です。カメムシは例年、秋に増えるのですが、今年はすでに、大量発生しています。

福岡県農林業総合試験場 石井貴明部長「果樹カメムシ類ということで、その害虫を1番今のところは問題視しているというところです。これまでに見られないような時期に活動が活発化していて、大量に確認されています。」

去年の200倍の「カメムシ」6日夜は一晩で460匹

福岡県病害虫防除所は夜の灯りに集まるカメムシの数を毎日計測しています。先月の捕獲数は1519匹。去年の同じ時期は7匹で、200倍以上になっています。6日夜は一晩で460匹とさらに増加していました。

福岡県農林業総合試験場 石井貴明部長「早い時期に、これだけの数がとれるというのは、これまで経験したことがないというふうに言えると思います。これまで(4月)の数も多かったんですけど、ちょっと油断できない数ですよね。昨年の秋口が非常に多い状況が続いていたので、それが冬越しに入る数が多かったというのが1つと、近頃暖冬が続いておりまして、気温の要因と昨年の発生量が大きく関わっているというふうに考えています」