◆受け入れ病院がない!36回目の要請でようやく見つかる事例も
「救急搬送困難事案」とは救急隊が患者の受け入れを4回以上要請し、現場に30分以上滞在するケースです。福岡市消防局では先月31日までの1週間に217件報告されました。前の週に比べると72件も増え、過去最多です。

このうち、新型コロナの感染が疑われたのは96件で、現場に3時間近くとどまり36回目の要請でようやく受け入れ先が決まった患者もいたということです。
全国各地で同じような状況のため、日本感染症学会は今月2日「軽症の場合、検査や薬のため医療機関を受診することは避けてほしい」とする緊急声明を出しました。
野田センター長「軽症のコロナ患者さんについては、救急外来や救急車を使った受診というのは控えていただきたいと思っています。コロナにおいて中等症以上は酸素が必要、もしくは病院でしかできない治療についての重症を表しており、ただ熱が高いというだけでは軽症に分類されます。コロナ疲れだとは思いますけども、今一度マスクを装着する、黙食を守る、3密を避けるという基本的な感染対策を継続して頂きたいと思います」
ただし、高熱が何日も続く、65歳以上の人、基礎疾患がある人、妊娠中の女性などのいずれかにあてはまる場合はすみやかに受診することが大切です。

もうすぐお盆休みに入り、帰省などでさらに多くの人が移動し、大勢で会食する機会も増えます。医療崩壊を防ぐためにも野田医師は基本的な感染対策を改めて徹底するよう呼びかけています。
一方、福岡市消防局は、猛暑の影響で熱中症患者の搬送も急増していることから「最悪の事態を防ぐために、軽症の場合は救急電話相談ダイヤルを活用してほしい」と呼びかけています。














