夜になっても仕事は続く…「労働時間を減らす元気がない」

記者「もう午後7時半ですが、まだ続く?」
山本駿医師「まだ患者さんがいます。明日手術が僕が2件担当しているんですけど、その人のデータのチェックと準備とか指示出し、あいさつをしにいかないと。患者さんが寝る前に、消灯が22時なので」
記者「自分なりに労働時間を減らすという努力はできている?」
山本駿医師「労働時間を減らそうとする元気がない。目の前の事を考えているから月の労働時間に目が向かない」
取材中にも電話が鳴ります。
山本駿医師「行かないと…」
山本さんの時間外労働は、月に平均100時間、年間1200時間ほどにのぼります。
今月から始まった医師の働き方改革では、勤務医の休日・時間外労働の上限は原則、A水準といわれる年間960時間です。ただ、救急医療を行う医療機関は特定労務管理対象機関の指定を受けることで年間の上限がB水準の1860時間に緩和されます。
済生会福岡総合病院では、山本さんが所属する循環器内科や脳神経外科、心臓血管外科など、6つの診療科について特定労務管理対象機関の指定を受けています。
久保田徹副院長「どうしても救急でやっていますのでやはり重症の方が立て続けに来たりすると労務が重なります。診療の制限はできないと思う。うちの病院の性格上ですね」「むしろB水準を申請することによって労働実態をきちんと把握してそれをフィードバックしながらどういう業務を削減できるのか。時間をかけて960時間に持っていこうと思って変えたところです」