仮に1ドル155円台が続くと…「為替介入」すでに3回、円安に打つ手なし?

藤森祥平キャスター:
今も1ドル154円台で推移をしています。今後、もし仮に1ドル155円台に突入し1年間続くと、2023年度に比べ2人以上の世帯の負担額が11万558円も上がってしまう、というデータがあります。今後さらに1ドル160円台になる可能性もあるんでしょうか?

23ジャーナリスト 片山薫 記者:
160円ではさすがに「ない」と言いたいですが、「ありうる」という専門家が少しずつ増えてきています

というのも、元々1ドル155円台ぐらいで、“為替介入”が行われて少し円高に戻るのでは、という期待がありました。しかし最近、政府・日銀の関係者があまり強い発言をしないので、もしかしたら、すぐの為替介入はないかもしれない、という見方も出ています。

藤森キャスター:
“為替介入”は「日銀が円を買い、ドルを売る」という行為で、2022年以降3回行われています。▼2022年9月22日の為替介入で一時145円台が140円台まで円高が進みました。しかしその後、元に戻ってしまいました。▼10月21日・24日に2回為替介入を行い、150円台から145円台まで円高が進みましたが、ふたたび戻ってしまった。これは為替介入の意味はあるのでしょうか。

片山記者:
どうしても焼け石に水というか、為替介入は限度があるので、なかなか難しいと思いますが、一応、「時間稼ぎ」という効果があるのではないでしょうか。

例えば、急激に円安が進んでいるとき、「このまま円安に行ってはいけない」というのはあるので、一度円安を止めた。そしてその水準をキープする、という意味で、一定の時間稼ぎという効果はあるのではないかと言われています。

ただ、元々「ドルが強い」「アメリカの経済が強い」ことで起きてる円安なので、それを転換する力はありません。そういう意味ではどうしても、何とかアメリカの景気が落ち着くのを待つ他力本願的な「時間稼ぎ」にはなるかな、という程度ですね。