「円安」に歯止めがかかりません。16日も一時は154円半ばをつけるなど円安が加速しています。材料費も高騰する中、あるアイデアで価格を抑えようとする“街のパン屋さん”を取材しました。

止まらぬ円安 街の“パン屋さん”も苦境

都内にあるパン屋さん。こちらの店では菓子パンや調理パンなど約80種類のパンを販売しています。中でも、人気なのが…

女性客
「きょうはイチジクとクルミのパン。クルミは香ばしいしイチジクはドライフルーツなので食感もいいですし」

ほぼ毎日売り切れるという、イチジクとクルミを使った食パンですが…

セイルノッツ 渡辺祐也 店長
「円安の影響で原材料があがってしまったので、商品すべて1割ほど値をあげさせていただきました。ドライフルーツとか、ナッツとかそういう海外から輸入するものが直接影響を受けてますね」

「イチジクとクルミの食パン」は今年1月にやむなく40円値上げしました。元々、ウクライナ情勢などによりパンの原材料となる小麦の価格が上昇していましたが、円安が追い打ちをかけているといいます。

物価高は全国のパン屋さんを苦しめていて昨年度のパン屋さんの倒産件数は前年度の2倍となり過去最多を記録しました。

苦しい状況の中、こちらの店ではある方法でコスト削減に成功しました。

セイルノッツ 渡辺祐也 店長
「デニッシュ生地にブルーベリーとブルーベリージャムを一緒に合わせたものを乗せて、クリームチーズを」

輸入のドライフルーツだけを使うのではなく香り豊かな国産のジャムを混ぜて価格を抑えました。3月から販売を始め、売れ行きも好調だといいます。

セイルノッツ 渡辺祐也 店長
「材料の値上げの連絡が、問屋さんから、本当に毎週のように連絡もらうので、(円安が)止まればいいですけれどもね。もしかしたら少し値上げさせていただくかもしれないんですけれど、可能な限り努力していきたいと思ってます」