アメリカでは“最後の食事”の希望も 死刑囚の人権は?

藤森祥平キャスター:
死刑執行の当日告知について皆さんご存知でしたでしょうか?
この死刑執行の手続きについては各国で違いがあります。日本と同じように死刑制度のあるアメリカ・オクラホマ州の例を見ていきますと、死刑囚には35日前に告知をするということになっていて、その中で執行に立ち会う人、前日に面会する人、さらに最後の食事などを死刑囚に希望として聞くようになっているそうなんです。
一方、日本はお伝えしているように当日告知です。この理由について、これまでの国会答弁や法務大臣は会見でこのように話しています。
「死刑囚の心情の安定を害さないようにするため」当日告知であると。
小川彩佳キャスター:
マライさん、ドイツでは死刑制度は無いですよね?

ドイツ公共放送東京支局 プロデューサー マライ・メントラインさん:
ないですね。ナチスの時代の反省から、やはり“国家権力は人の命を奪ってはいけない”という考え方なので日本とは違うんですね。
今回のケースは結局、人道的な思考というのが、いつなのか。1週間前の通告がいいのか、1日前が良いのか。考えれば考えるほど、むしろストレスを与えるのではないかと、難しい問題だと思います。
最終的には「冷静な法的思考」というのが大事になってきます。ドイツの場合だったら憲法裁判所っていうのがあって、そういう難しい問題、国のあり方を問うような問題を、議論できる場としてあります。
今回は大阪地裁だったので、ちょっと大阪地裁だと大変な話なんじゃないかなと思ったので、そういう憲法裁判所があった方が冷静な判断がくだされるのではないかと思いました。
小川彩佳キャスター:
星さんはどう思われました?
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
人権という考え方が、欧米では生まれてから亡くなるまで人権はあるという考え方ですが、日本の場合は例えば判決が確定した後の死刑囚に対する人権は比較的明確になってない面もありまして、そこは議論の余地があると思いますし、今、実は日弁連でも死刑そのものについてどうあるべきかという議論を始めていまして、死刑制度全体を含めて、もう1回考え直してみるということが必要だと思います。

藤森祥平キャスター:
今回の判決については原告である死刑囚側は控訴する方針です。弁護士の方は、「国は死刑執行の具体的なあり方について全くつまびらかにしていない。肩透かしのような判決で、逃げずに判断して欲しかった」と会見で話をしています。
小川彩佳キャスター:
ここは確かにと思うところもあります。日本の死刑制度についてはどのように執行されるのか、誰が、などそういったことがあまりつまびらかにされていないというか、結構ブラックボックスの中という印象をお持ちの方も多いですよね。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩さん:
日本で死刑の執行は死刑の判決が確定した後、法務大臣が判子を押して執行するってことになるのですが、実は法務大臣によって非常に数多くの死刑執行を認める人と、全くサインしない人といまして、実はある意味でルール化されてない私意的な面があるんですね。そこはやはりある程度ルールを作る必要があると思います。
ただ、優秀な裁判官とか優秀な刑法学者が、死刑について改正をできるわけじゃなくて、今は裏金で評判悪いのですが、やはり国会が決めるしかないんですね。法律の改正刑法とか刑事訴訟法の改正ですから、やっぱり国会の中でこの死刑のあり方、それから死刑の判決が確定した後のルール作り、というのは本当は国会議員の責任として取り組んでもらう必要があると思いますね。














