遠藤さんの母、ただ子さん(震災当時57歳)は、震災のおよそ3週間後、雄勝の自宅から5キロ離れた場所にある車の中で見つかりました。

遠藤浩実さん:
「思い出せば悲しくなるので、震災のことを自ら思い出そうとはしなくて。ふと思い出したときにちょっと心に蓋をしている」
母子家庭で一人っ子だった遠藤さん。あの日、南三陸町で再会した祖父・長太郎さんも震災発生から数年後に亡くなりました。
実家があった場所は更地に。思い出の品も流されました。

遠藤浩実さん:
「昔の自分が生まれた時の写真とか、思い出のものがないか探したけど、それすらなかった。ほとんど家のものがぐちゃぐちゃに流された」