全国屈指のシジミの産地として知られる十三湖(青森県)で11日、シジミ漁が解禁され、漁をする船のエンジン音が春の訪れを告げました。

半年間の禁漁期間があける11日朝の十三湖。この日を待ちわびた漁師たちが、静かに船を動かします。

そして午前7時…。今シーズンの漁が解禁され漁師たちが一斉に船を走らせました。

11日は、十三漁協と車力漁協から約150隻が出漁し、目的の漁場に到着すると船の後ろに取り付けた鋤簾(じょれん)と呼ばれる道具で、湖底に生息するシジミをすくいあげました。

漁は午前7時~11時までの4時間、漁獲量は1日140キロまでと決められています。

春らしい穏やかな天気となる中、湖は水の量が少なく船が入れる水深約2mの漁場に船が集中しました。

漁の開始から1時間半ほどが経つと、漁獲量の上限いっぱいのヤマトシジミを積んだ船が次々に港に戻り、幸先の良いスタートとなりました。

十三漁協 梶浦武也組合長
「今年は暖冬で山の雪が少なければ危惧するところだが、定期的に適度に雨が降ってもらえて、シジミがちょうど良く育つような環境になってくれれば」

十三漁協では今シーズン、800トン以上の水揚げを目標としています。
漁は資源管理や産卵期の休漁をはさんで10月中旬まで行われます。