山形県出身の戦没者を悼む拝礼式が10日に山形市で行われ、参列者たちが平和への祈りを捧げました。

山形市あこや町にある千歳山霊苑は、日清戦争が終わった次の年、1896年に山形陸軍墓地として設置され、県内出身の戦没者およそ4万人の御霊がまつられています。

県遺族会 冨澤善右衛門 会長「今わたしたちが当たり前のように享受している平和と豊かさは、戦争で亡くなられた多くの尊い犠牲の上に築かれていることを、決して忘れてはいけない」

10日は、桜が咲き誇る中、およそ190人の遺族が参列し戦没者に祈りを捧げていました。
遺族「優しい父だったということだけは(母から)よく聞いていた。年々薄れていくようだがここに来てみるとやっぱり写真でしか知らない父のことを思う」

遺族「私が生まれてすぐに(父は)戦地に行ったものだから、実際は分からないけれど、この慰霊祭だけは欠かさず来ている」

こちらの男性の父親は、22歳の若さで亡くなっています。
終戦から79年となる今も、ロシアによるウクライナ侵攻など、世界では争いが絶えません。
遺族「見るのも嫌、テレビを見るのも嫌。本当悲しい。やっぱり戦争は嫌だと思う」

遺族が高齢化し戦争を知らない世代が増える中、戦争の記憶をつなぎ、いかに平和を実現していくかが課題となっています。















