「パリに絶対出場する」増やした陸のトレーニングと支えた言葉
サーフィンが五輪競技となった東京大会では代表落選となり悔しい思いをした松田選手。
そこから苦手なランニングも増やし、取り組むすべてにおいて意識を変えました。海だけでなく、陸でのトレーニングを増やした努力が実った。
Q.走るのはこのサーフィンをやる前?
松田:
前もやっぱり体を温めるために軽く走ったりとか、あとは波がない日に走りに行ったり。
Q.走る事でサーフィンに役に立つ技術や体力はあるのか
松田:
サーフィンもずっと海の中でパドルしていて、試合も当日に1日のスケジュールが決まったりして、波がいいと1日に2-3回ラウンドもやったりするので体力も必要でそのために走ったりとか、あと、波が大きい時、乗って沖に戻るのが時間がかかる時は砂浜を走って(待って)、カレント(離岸流:岸から沖へと流れる速い流れ)を使って沖に戻ったりするので、走る事はサーフィンにも活きています。
Q.走る事以外でも何か変えたことは?
松田:
食事も栄養士さんと相談して話すようになって、今まではそんなに気にしてなかったじゃないけど、海だけ入ってればいいやっていう感じだったんですけど、トレーニングもトレーナーと話してもっとこうしたいとか、あとは食事面も、海外にいたときに体調を崩してしまう事が多かったので、練習出来ない時間をなくすために、栄養面もいろいろ相談させてもらったりとか、意識がまた変わったかなって思います。
Q.五輪出場への意気込みを感じる
松田:
やっぱり東京の悔しさの思いの強さが、トレーニングだったり練習の自分の背中を押してくれたなって思う。トレーニング中もパリに絶対出場するって思いながらトレーニングしたり、絶対に自分の背中を押してくれた強さだと思うので、悔しさの経験があったからまた立ち直る事が出来たなって思います。

苦しい時期、支えになった言葉があった。
松田:
「重要なのは勝つ意欲よりも“勝つために準備する意欲”」という言葉は見て、そのときに東京を逃した後でもあったし、パリに向けて頑張ろうっていうときに準備がどれほど大切かっていうのも、今までやってきて思ってたので、勝ちたいっていう想いは大会に出ている、みんなが持ってる中で、準備に対する意欲を大切にしていったら、大会でも自信持っていつも通りできるんじゃないかなって思ってその言葉がすごい響きました。

3年前一躍脚光を浴びたサーフィン界のヒロイン。強くなり戻ってきた彼女は、パリの舞台で輝くことを誓う。
松田:
オリンピックでは、本当に自分自身がやっぱ一番楽しんでサーフィンする事が目標。タヒチのいいチューブに入って抜けて、メダルを獲りたいです。
■松田詩野(まつだ・しの)
プロサーファー。2002年8月13日生 神奈川県茅ヶ崎出身