24年パリ五輪、サーフィン競技女子日本代表の内定を決めた松田詩野(21)にシドニー五輪マラソン金メダリストの高橋尚子キャスターがその意気込みを聞いた。サーフィン競技は21年東京五輪で男子・五十嵐カノア(26、いがらし・かのあ)が銀メダル、女子・都筑有夢路(23、つづき・あむろ)が銅メダルを獲得し、パリ五輪でも男女共にメダル獲得が期待される。日本代表は直近の22年に国別1位を獲得している強豪国であり、続く28年ロサンゼルス五輪でもサーフィンが採用されており、注目競技となっている。前回の東京五輪で惜しくも代表入りを逃した松田選手は堂々、パリ五輪の内定を決めた。
海は“なくてはならない存在”
Q.6歳から始めて、海に入るのはどのくらいの頻度になる
松田詩野:
本当に自然相手のスポーツなので毎日がいいコンディションってわけではないので本当に波が少しでも割れていたら毎日、入ります。
※波が割れる:サーフィンに適した徐々に崩れる波の状態
Q.そういった意味では御自身にとって海はどんな存在?
松田:
海はやっぱり本当に毎日違うコンディションで、毎日の練習場所でもあるし、嫌なことがあっても海が浄化してくれる気がして、なくてはならない存在です
「青い水のトンネルに入ってる」“チューブライディング”がメダルへの決め手
当日は静岡県の大型サーフィンプール、静波サーフスタジアムでの波がチューブ型のトンネルの波をくぐりながらライディングする“チューブライディング”の練習も披露してくれた。

Q.チューブに入ったときの景色ってどういうふうに見える?
松田:
本当に青いトンネル、青い水のトンネルに入ってるような感じですね。
この技を練習している理由はパリ五輪のサーフィン競技の会場が“チューブライディング”が鍵となる場所だからだ。会場はフランス領タヒチ・チョープー、世界屈指の波を誇り、最大7mほどの巨大なチューブ型の波ができるのが特徴となっている。その波を攻略し、メダルを獲るには波の中を潜り抜けるチューブライディングが必須となる。

Q.タヒチのチョープーはどんな場所なのか
松田:
写真とか動画で見るような波が本当に割れていて、初めて行った時も海と山が共存していて母なる自然っていう場所で、そこであんな波が割れるので、最初はやっぱドキドキして、もちろん波が大きいときは怖さもあるんですけどでも、その中で波に乗れたときは今まで乗った波の中で一番良い波に乗れたっていう感じるぐらい素晴らしい波なので、そこで大会が出来るとという事はなかなか経験できない事だし、オリンピックっていうカテゴリーだけではなくてサーフィンっていう、純粋に素晴らしいスポーツをできる場所でもあるので、そこはすごい楽しみです。
パリ五輪ではポイントとなる“チューブライディング”練習では波を手で触るようにしている松田選手に注目した。
Q.“チューブライディング”で波を手で触るのは?
松田:
あそこでスピードをコントロールしたり、チューブが先に割れてて早く抜けなきゃいけない時は手を使わずにスピードに乗っていく感じなんです。逆にチューブの中に止まるというか、先に行かないようにホールドするには手で波を触って、スピードをやったり(減らしたり)とか。今日の練習でもすごいスピードのコントロールの大切さとかに気付けたのでよかったです。その波との調和がすごくオリンピックでも大切になってくるので、自然との調和じゃないけどそこをしっかりやっていきたいと思いました。

“チューブライディング”時にチューブの中でどれだけ長くライディング出来るかが一つの採点ポイントであり、そのためスピードのコントロールは重要となる。そのポイントが手の動きであった。