昭和の鉄道旅行を彩った“走るレストラン”の第三の人生

青森県八戸市から千葉県いすみ市へ、長旅を終えて到着したのは旧国鉄の車両です。特徴的なブルーの車体に掲げられているのは「食堂車」の文字。

特急北斗 車両内のアナウンス(1980年4月・北海道)
「食堂では、お食事とお飲み物を用意を整えまして、みなさまのお越しをお待ち申し上げています」

走るレストランとして昭和の鉄道旅行を彩った食堂車。できたての料理を味わいながら景色を楽しめる食堂車は鉄道の旅に特別なひと時を演出してくれました。

なかでも、県民になじみ深い車両の1つは青森と上野を結び1986年に引退した『特急はつかり』ではないでしょうか?

その食堂車が八戸市の福祉施設に払い下げられ、1990年から倉庫として使われてきました。所有者の親族・吉岡正樹さんは、かつて、伯母が車両を購入するときに相談を受けたといいます。