新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、増える一方の自宅療養者。その数は60万人を超えています。取材を進めると「在宅医療」の厳しい現実が明らかになってきました。

■「入院にたどり着かない人が増えている」感染爆発の現状とは?

ひなた在宅クリニック山王 田代和馬院長
「こんにちは、お邪魔します」

訪問診療を行う都内のクリニック。7月24日に診察したのは、新型コロナに感染した20代の女性です。

田代院長
「いま一番しんどいのは何の症状?ちょっとこう吐きそうになる感じ?」

女性には脱水症状が見られたため、点滴をすることになりました。

田代院長
「脱水症で血管が細くなっていると思う」

医師は点滴をして、すぐに現場を離れることになりました。その理由は・・・自宅療養者の急増です。


田代院長
「次から次に行かなくちゃいけなくてごめんね、大丈夫?」

新型コロナに感染し自宅療養している人は、7月20日時点で過去最多の約61万2000人。その後も感染爆発していることから、療養者の数はさらに増えているとみられます。

田代院長
「第6波も大変だったけど、第7波はやっぱり数が違いますね。入院にだどりつかない方が確実に増えてきていて」

「入院にたどりつけない人が増えている」。その言葉が28日、現実になりました。