JR東海は3月末に “2027年の開業を正式に断念” 突然の辞意表明に…
「リニア中央新幹線」の静岡工区は、2017年11月に工事契約が結ばれましたが、6年4か月が経ったいまも、着工の目途は立っていません。
品川~名古屋間の全長286キロのうち、山梨、静岡、長野にまたがるのが総延長25キロの南アルプストンネルで、標高3000メートル級の南アルプスを貫くトンネルは地表からトンネルまでの深さ(土かぶり)が過去のトンネル工事では類を見ない最大1400メートルに達し、屈指の難工事。



それに伴い、河川や地下水の水量の減少、土地の汚染などが起きる可能性があります。川勝知事は環境を巡る複数の課題をJR東海に解決するよう求め続けていました。
大井川の下にトンネルは掘られる計画で、何も対策をしなければ工事によって静岡県外に水が流れ出てしまうことから、川勝知事はこの水を全て大井川に戻すよう求めていました。JR東海も対策案を提示し、2027年の開業を目指していましたが、川勝知事が首を縦にふりません。
そして3月29日、JR東海の丹羽俊介社長は国のモニタリング会議で…
(JR東海 丹羽俊介社長)
「残念ながら、2027年の名古屋までの開業は実現できる状況にはない」

当初の目標だった2027年の開業を正式に断念。開業は2034年以降になる可能性があります。今回の川勝知事の辞意表明について、JR東海は「報道は承知はしているがコメントする立場にない」とCBCテレビの取材に答えました。
土産物店では 「バンザイが出た」 中津川市民は「妨害ばかりしてきた」
(下和田歩記者)
「“リニア”と書かれたスウェット、そして帽子に缶バッチまであります」
3日、名古屋駅そばの土産物店を訪ねました。ここでは独自にリニア関連の商品を製造し販売しています。

(セレクト土産物店 オミャーゲ名古屋 堀江浩彰さん)
「本当にバンザイが軽く出ました。(開業時期が)不透明になっていたが、もう一度スケジュール的なものを仕切り直して、工事の着工を含めたものが進むのではないかと期待感がある」

(平岩洵人記者)
「リニアの中間駅である岐阜県駅の建設予定地では、開業に向けて今も工事が行われています」
岐阜県駅ができる中津川市でも、川勝知事の辞意表明について聞きました。
(坂本地域まちづくり推進協議会 市岡勉会長)
「意外性が大きい。今まで妨害ばかりしてきた人なので、敵前逃亡をしたという印象。頑固一徹な人で、聞く耳を持たない人というのが率直な印象」

(中津川市民)
「辞めて少しうれしいかな。リニアが早くできるのに期待したい。早く乗ってみたい」
「川勝知事が代わってくれたら、また新しい知事が考えを変えて、今までのようにJRの計画通りに工事が進んで予定よりも早く開通するといいな」
最高時速500キロ。品川~名古屋間を最短40分で結ぶ夢の超特急。今後、静岡工区に注目が集まります。















