MRTテレビ「Check!」で日常生活での疑問や不安などを調べていく「Check!調査班」。今回は「高次脳機能障害」についてです。

まず、「高次脳機能」とは、人間の脳が行う記憶、思考、判断など高度な機能のことを言います。

けがや病気で脳が損傷を負うことで、その機能が失われ記憶力や注意力などが低下することを「高次脳機能障害」といいます。


見た目で、その障害が分かりにくいことから「見えない障害」とも言われている「高次脳機能障害」。当事者や専門家に話を聞きました。

なかなか周囲の理解が得られない

病気や事故によるケガなどで、脳に損傷を負うと発症することがある「高次脳機能障害」。

記憶力や注意力の低下のほか、自分でものごとを計画して実行することができない「遂行機能障害」、思い通りにならないと大声をだすなどする「社会的行動障害」など、症状は様々だ。

宮崎大学医学部の荒川英樹教授は、この障害の特徴をこう指摘する。

(宮崎大学医学部 荒川英樹教授)
「身体の障害であれば、本人も周囲も見た目に分かるので障害を認識しやすいと思うんです。ただ高次脳機能障害というのは、見た目には障害がないように見えて、なかなか周囲の理解が得られないということです」