2日早朝の地震では、青森県内の一部で長くゆっくりとした揺れ「長周期地震動」が観測されました。その仕組みと注意する点について気象台に聞きました。
青森地方気象台 三上晃司地震津波防災官
「地震が発生するとさまざまな周期を持った地震の揺れが発生するが、今回のような規模の大きい地震が発生すると周期の長いゆっくりとした大きな揺れ、地震動が発生する」
『長周期地震動』は、高層ビルやスタジアム、大きな橋などが影響を受けます。
高い建物であればあるほど、固有周期と呼ばれる揺れやすい周期が長くなり、これが地震の周期と共振すると、大きく揺れることになります。
青森地方気象台によりますと、2日朝の地震では、4つある階級のうち津軽北部と三八上北で階級1を観測しました。「多くの人が揺れを感じ、ブラインドなどが大きく揺れる」状況です。
青森地方気象台 三上晃司地震津波防災官
「高いところにお住まいの方は、通常の震度階級では対応しておりませんので、通常の震度よりも大きな揺れが起きるということを、覚えておいていただきたい」
13年前の東日本大震災では、震源地の三陸沖から遠く離れた東京や大阪でも高層ビルが長周期地震動の大きな揺れに見舞われ被害が出ました。
自分が生活しているところにどんな危険があるのか。気象台は身の回りの状況を理解することが必要だとしています。
青森地方気象台 三上晃司地震津波防災官
「(今回)地震の揺れが強かった地域では落石、なだれなどが起きやすくなっている可能性がありますので、今後の地震活動に注意していただきたい」
また、室内では家具が転倒したり移動したりして、けがをしないよう固定するほか、エレベーターは停止や閉じ込めがあることも覚えておく必要があります。